樹齢300年のサルスベリ 1年目の経過観察を行う
今日は気仙沼にて、
樹齢300年のサルスベリを相手にしています。
昨年、あまりにも弱っているため、
本格的な樹木治療を行う前に若干樹勢を良くするための手を打ちました。
今日はその経過観察で、根系調査をしました。
発根については、予想より若干少なかったですが、ここまで弱っている木なので、発根量としてはまあまあ出ているほうかなと思います。これで本格的な樹勢回復作業へと移行できそうです。
2018年に簡易樹木調査診断を行い、「主因:排水不良、副因:深植え」として報告書を提出しました。ところが、根元から生えているひこばえの状態に疑問を持ったので、ひこばえの根元をどんどん掘っていきました。
すると、約70㎝の深さの位置に元の根元が現れました。周辺状況を観察するとおそらく100㎝くらいの深植えになっていると思われます。2018年に報告書を作成した時、深植えは30~50㎝として書いていたので、ここは完全に誤診です。
正確には、主因:深植え(70~100㎝)、副因:排水不良・水不足・酸欠(深さ40㎝の位置にある粘土層の影響)となるかと思われます。過湿を嫌うサルスベリのため、根の酸素要求量がかなり多いはず。深植えがどうも主因みたいです。これで調査した時、どうもしっくりこないなあ~と思っていた違和感も解決しました。原因がわかれば、あとは簡単です。
今年、3月に本格的な樹勢回復作業をすることを木の持ち主に提案する予定です。